資産を効率的に活用しているかを分析するものが「効率性」の分析です。
貸借対照表と損益計算書の数字から分析します。
⑴ 総資本回転率
売上高÷総資本 |
総資本の何倍の売上があったかを示す指標です。
企業の総合的な効率を示すものといえます。
大きいほど資本を効率的に売上につなげているといえます。
⑵ 有形固定資産回転率
売上高÷有形固定資産 |
有形固定資産の何倍の売上があったかを示す指標です。
大きいほど設備投資を効率的に売上につなげているといえます。
将来のための設備投資を控えた場合にも数値が大きくなるため、数値の変化が経営改善によるものなのか、設備投資を控えたことによるものなのかを検討する必要があります。
⑶ 棚卸資産回転率
売上高÷棚卸資産 |
棚卸資産(商品在庫)の何倍の売上があったかを示す指標です。
小さすぎる場合には在庫が過剰であるといえます。
大きすぎる場合にも欠品のリスクがあるため、適切な数値を目指す必要があります。
⑷ 売上債権回転率
売上高÷(売掛金+受取手形+割引手形) |
売掛債権(売掛金+受取手形+割引手形)の回収速度を示す指標です。
大きいほど売掛債権の回収が早いといえます。
数値が低すぎる場合や悪化している場合には、回収困難な債権や、支払期限が長すぎる債権が多くなっている可能性があります。