従業員を雇用していると、解雇せざるを得ないケースが発生します。
従業員を解雇する際には、どのような点に注意すべきでしょうか?
解雇無効の効果
労働者を解雇する場合には、後述するように厳しい要件が要求されています。
要件を満たしていない場合には、解雇は無効となります。
判決で解雇無効と判断された場合には、解雇から判決までの期間の賃金を支払う義務が生じます。
裁判の準備から判決には1~2年くらいの期間がかかります。
このため、約2年分の賃金を支払うことになります。
年収500万円の労働者であれば、合計1000万円ほどの支出ということになります。
解雇の要件
判例および法律は解雇の要件として
① 合理的な理由
② 社会的相当性
の2つを要求しています。
さらに、この要件を満たしていることは使用者の側で立証する必要があります。
解雇時の注意点
このため、どうしても従業員を解雇する必要が生じたような場合には
① 要件を満たしているか
② それを立証できるか
という2つの観点から検討する必要があります。
もちろん、解雇すると決めた場合には、立証のための証拠を保存することも必要になります。