任意整理は、債権者との合意によって、利息が付かない状態で借金を分割返済するものです。
(「国が認めた借金減額手段!!!」などと銘打って広告されているものがこれにあたります。)
⑴ 返済期間中の利息と返済額
借入を返済している期間にも利息は発生し続けます。
このため、実際に必要な返済額は現在の借入残高よりも多くなります。
仮に、借入総額36万円の人が、毎月1万円ずつ返済した場合の返済額は次のようになります。
返済期間 | 49か月(約4年) |
返済額 | 48万1259円 |
利息額 | 12万1259円 |
⑵ 任意整理を行った場合の返済額
任意整理を行った場合には、利息は発生しません。
このため、借入総額36万円の人が、毎月1万円ずつ返済した場合の返済額は次のようになります。
返済期間 | 36か月(3年) |
返済額 | 36万円 |
利息額 | 0円 |
このような返済期間の短縮と返済額の減少が任意整理のメリットといえます。
⑶ 任意整理を選択する場合の注意点
任意整理を行う場合には、弁護士が介入するため信用情報(いわゆるブラックリスト)に記載されます。
このため、完済から一定期間は借り入れを行ったり、クレジットカードを作成することが難しくなります。
⑷ 任意整理のメリットとデメリット
メリット
自力で返済する場合と比較して、返済額の合計を減らすことができます。
破産と異なり、車や不動産を残すことができます。
借入額の大きい債権者についてだけ整理を行うなど柔軟な処理ができます。
デメリット
債権者が合意してくれることが必要になります。
債務額は丸々返済することになります。